エアコンで肌が乾燥アラート!夏の保湿ケアなど対策を解説

エアコンは夏を快適に過ごすための必需品ですが、思わぬ肌トラブルにつながることがあります。いつものようにスキンケアをしていても、肌のカサつきやゴワつきがみられるようなら、肌が乾燥しているサインです。 また、夏は紫外線や汗など、肌の乾燥を招く要因が多い時期でもあります。今回はエアコンで肌が乾燥する原因や予防法、夏の保湿ケアのポイントについて紹介します。


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エアコンで肌が乾燥するのはなぜ?

エアコンを使用すると、部屋の飽和水蒸気量が変化します。飽和水蒸気量とは1立方メートルの空気中に含まれる水蒸気の最大量のことであり、気温によって変化するのが特徴です。

この値は気温が高いほど大きくなり、低いほど小さくなるため、季節に限らずエアコンで室内の温度が上下すると肌の水分が失われやすくなります。

例えば、冬にエアコンを稼働すると室温が高くなり、空気中に含むことができる飽和水蒸気量が増加します。しかし、水分量自体は変わらないため、乾燥しやすくなってしまうのです。

この原理だと「冷房だったら空気が冷たくなって飽和水蒸気量が減るから乾燥しないのでは?」と思われがちですが、冷房で乾燥が起こる理由は別にあります。

そもそも冷房とは室内の空気中の水分を外へ放出し、その際の気化熱を利用して室温を下げたり除湿したりする機能です。これにより、冷房を使えば使うほど部屋のうるおいが奪われて室内の湿度が下がりやすくなり、結果的に肌が乾燥してしまいます。

また、エアコンを使用することで、肌表面は問題ないように見えても肌内部は乾燥している「インナードライ」を引き起こしていることもあるため注意が必要です。

エアコン以外にも注意!夏における乾燥要因

夏に肌が乾燥する原因はエアコンだけではありません。紫外線や汗など、夏ならではの問題もあります。それぞれ詳しくみていきましょう。

紫外線

夏は紫外線の影響により、肌が乾燥しやすい状態です。特に、日差しの強い夏は多くの紫外線(UV-B)が降り注いでいます。

紫外線によって日やけすると、肌は強いダメージを受けます。これにより肌のバリア機能が低下しうるおいを保つ力が弱くなり、必要な水分を肌内部に留めておけなくなるため、より肌が乾燥しやすくなるのです。

汗をかくと一見肌はうるおっているように見えますが、実は乾燥につながる要因です。通常、汗と皮脂は混ざり合うことで、皮脂膜(天然のクリーム)を形成しています。

しかし、高温の環境下や運動後など大量の汗をかく場面で汗を拭かずに放置していると、水分が蒸発するときに肌のうるおいも一緒に奪われてしまうことがあります。汗は体温を調節するために欠かせないものですが、そのままにすることで結果的に肌の乾燥を引き起こしやすくなるため注意が必要です。

冷たい食べ物・飲み物の摂りすぎ

暑いからといって冷たい食べ物や飲み物ばかり摂っていると、内臓が冷えて血行が滞るため、代謝が低下し、肌の乾燥を招きやすくなります。

また、夏バテ気味だと食欲も低下しやすく、そうめんやあっさりとしたものを食べたくなりがちです。しかし、偏った食事は健やかな肌を保つために必要なたんぱく質やビタミン、ミネラルなどが不足しやすいため、乾燥に拍車をかけてしまうことも考えられます。

エアコンの乾燥対策にはスキンケアが重要!

乾燥を防ぐためには、しっかりとスキンケアを行うことが重要です。ここでは、乾燥対策におすすめのケア方法を紹介します。

肌に負担をかけないように洗顔をする

夏は皮脂量が増えやすく、ベタつきがみられがちですが、洗顔のしすぎはかえって肌の乾燥を招きやすくなるため注意しましょう。

洗顔をするとさっぱりしますが、何度も行うと必要な皮脂まで落としてしまいます。肌の乾燥を防ぐために、洗顔料を使用するのは朝と晩だけにしましょう。乾燥肌で肌のカサつきが常時みられる方は、夜のみ洗顔料で顔を洗うのがおすすめです。

また、洗顔時にベタつきを落とすためにゴシゴシと力を入れて洗うと摩擦を引き起こし、肌に負担がかかってしまいます。洗顔料や石けんをしっかりと泡立ててから、たっぷりの泡で顔や身体を丁寧に洗いましょう。

洗い流すときは、ぬるま湯で洗い残しがないようにすすぎ、清潔なタオルで顔を押さえるようにして水分を拭き取ることが大切です。

保水と保湿を入念にする

肌に必要な水分を補う方法には、「保水」と「保湿」の2種類があります。特に、夏は紫外線や汗によってインナードライを引き起こしやすくなるため、「保水」を意識することが重要です。それぞれの意味は下記の通りです。

・保水:肌へ水分を補給しキープすること
・保湿:水分・油分・保湿成分などを補って、肌のうるおいを保つこと

夏は汗をかきやすく、思った以上に肌の水分が失われがちです。ベタつきがみられるからといって、スキンケアを簡単に済ませていると肌に必要な水分が不足し、乾燥が進行してしまいます。

洗顔後や入浴後は、化粧水でたっぷりと水分を与えましょう。化粧水だけで済ませるのではなく、セラミドやヒアルロン酸などの保湿成分が配合された乳液やクリームの油分で、うるおいにフタをすることも大切です。

肌のベタつきが気になる方は、こちらの記事をご覧ください。

夏のスキンケアは保湿が大切!ベタつくときの対処法やおすすめ成分

エアコンによる乾燥を防ぐためのポイント

何も対策をせずにエアコンの風に当たり続けていると、肌はどんどん乾いていきます。ここでは、すぐにできる乾燥対策を紹介します。

エアコンの温度を調整する

エアコンの温度を適温に保つことが、乾燥を防ぐポイントです。寒いからといって設定温度を上げすぎたり、暑いからといって一気に冷やしたりすると部屋の空気が乾燥し、肌のうるおいも失われます。

また、外との寒暖差が激しいと身体に負担がかかります。乾燥だけでなく体調不良も招きやすくなるため、夏場の冷房は28度、冬場の暖房は20度を目安に設定するとよいでしょう。

乾燥対策のグッズを使う

エアコンを稼働するときに加湿器を併用すると適切な室温を保つことができます。加湿する道具がない場合は、濡らしたタオルを固く絞って室内に干しておくのもひとつの手です。

加湿器や濡れタオルを活用すると湿度を高められるので、空気中の水分バランスが整いやすくなります。ただし、加湿器を窓のそばに置くと水蒸気が満遍なく部屋中に行き渡らないため、部屋の中心に置くようにしましょう。

また、夏であれば観葉植物の蒸散作用を活用するのも効果的です。観葉植物に水を与えると根から水分が吸収されて、幹を通って葉に届きます。葉の表面には無数の小さな穴があり、そこから水蒸気を排出するため、周囲の湿度を高められるのです。

長袖やストールで肌を覆う

肌の乾燥を防ぐために、エアコンの風が直接当たらないように配慮しましょう。風があまり当たらない場所に移動するか、エアコンの風向きを変更するのがおすすめです。

また、冷房が効いた部屋にいると身体が冷えやすくなり、代謝が落ちて肌の乾燥を招きやすくなります。

室内にいて肌寒いと感じるときは、長袖やストール、薄手のニットなどを羽織って身体が冷えないように心がけましょう。ウールや綿など天然繊維のものであればうるおいを保ちやすいため、素材にこだわってみるのもおすすめです。

メイク直しはオイルインタイプのミストを使う

メイクの上からでも使用できるミストは、手軽にうるおいを補いたいときに大変便利です。とはいえ、冷房が効いた部屋は湿度が低下しているため、ミストで水分を補うだけでは肌の乾燥を予防しきれません。

日中使用する保湿用ミスト化粧水には、油分も一緒に補給できるオイルインタイプのものを選びましょう。

なお、ミスト化粧水で肌を保湿した後に、皮脂膜の代わりとしてクリームやバームなどを使うと肌から水分が奪われにくくなり、適度な水分をキープしやすくなります。

まとめ

エアコンを使用して気温差が生じると、肌の乾燥を招きやすくなります。また、夏の紫外線や大量の汗、冷たい飲食物の摂りすぎも乾燥を助長するため注意が必要です。

そのため、肌が乾燥しないように、日頃から適切な洗顔と保水・保湿を心がけましょう。また、室内の温度や湿度のコントロール、冷え対策、ミスト化粧水の活用など、さまざまな工夫をすることも大切です。

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