ビニール肌とは?特徴や見分け方、改善方法を詳しく紹介

肌がツルツルしていて一見トラブルなしに見えるものの、何となく調子が悪い。そのような場合、もしかしたらビニール肌かもしれません。 今回はビニール肌の特徴と見分け方、原因や対処法について解説します。


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ビニール肌の特徴と見分け方


ビニール肌とは、角質ケアをやりすぎることで肌のキメが失われ、角層が薄くなってしまった状態をいいます。医学用語ではなく、美容業界で使われている言葉です。

見た感じはツヤがあり、きれいに見えるため、健康的なツヤ肌との見分けが難しく、ツヤ肌だと思っていたらビニール肌だったということも起こり得ます。

ビニール肌とツヤ肌の特徴を紹介しますので、違いを確認してみましょう。

ビニール肌の特徴 ・ツルツルした見た目で、光が当たるとピカピカして見える

・肌にうるおいがなく、肌内部が乾燥している

・バリア機能が低下していて肌荒れが起きやすい

・赤みがあり、ヒリヒリすることもある

・スキンケア時にかゆみ、しみるなどのトラブルが起きやすい

ツヤ肌の特徴 ・肌にハリや弾力がある

・肌内部にうるおいがあり、触ると肌がやわらかい

・肌荒れが起きにくい

・肌のキメが整っている

ビニール肌をもたらす主な要因

ビニール肌の原因はスキンケアのやりすぎにあります。美肌を目指してお手入れを頑張っている人ほどビニール肌のリスクは高いということです。

どんなお手入れがビニール肌の原因となるのか具体的に紹介します。

【原因1】角質・毛穴ケアのしすぎ

肌のターンオーバー周期を整える目的での角質ケア、角栓を除去し毛穴の詰まりの予防につながる毛穴ケアは、美肌のために必要なケアです。

しかし、完璧を目指すあまり頻繁に角質ケアや毛穴ケアをしてしまうと、肌表面の角層を薄くしてしまい、ビニール肌の原因となります。

【原因2】過度な顔剃り

顔の産毛を剃ると、ファンデーションが肌にピタッと密着してメイクのノリが良くなり、顔がワントーン明るく見えます。

美肌のためには定期的に剃るのがおすすめではありますが、それでもやりすぎてしまうのはNGです。顔剃りをする度に肌表面の角層を少しずつ削ってしまうため、各層が薄くなりビニール肌の原因となります。

【原因3】洗浄力の強いクレンジング・洗顔料の使用

「メイクや毛穴の汚れをしっかり落としたい」「皮脂のべたつきをなくしたい」と、洗浄力の強いクレンジング料や洗顔料を習慣的に使っている方もいるでしょう。

きちんと汚れを落とすことは大切ではあるものの、落としすぎは肌に必要なうるおいまで落とし、ビニール肌を招きます。

【原因4】洗顔時のこすりすぎ

洗顔時に肌をこすってしまうのも、肌表面の角層にダメージを与えて、ビニール肌の原因となります。

メイクや汚れを落とすことだけに意識が向いていると、つい肌をこすってしまいがちです。また、洗顔時に洗顔料の量が少なかったり、泡立てが不十分だったりすると摩擦が起きやすいため、注意しましょう。

ビニール肌とレチノールの関係性は?

美肌を目指してレチノールが配合されたスキンケア用品を使っている方もいるでしょう。レチノールについては、使いすぎるとビニール肌になるという説があります。

実際には、市販のスキンケア用品に配合されている濃度のものであれば、基本的には問題ありません。しかし、海外からの輸入品のなかには高濃度のレチノールが配合されたものもあるため使用には注意しましょう。

レチノールはビタミンAの一種で、肌のターンオーバーの周期を整える、表皮を厚くする、真皮のコラーゲンを増加させるなどの効果が期待できる成分です。

高い効果が期待できる分、使い方を誤ると肌荒れを招いてしまうこともあるため、注意が必要です。

ビニール肌になったときの対処法

ビニール肌になってしまったとしても、スキンケアのやり方を見直せば効果が期待できます。ビニール肌でお悩みの方は、下記の方法で対処してみましょう。

【対処法1】角質・毛穴ケアは控える

ビニール肌が治まるまでの間、ピーリングや毛穴パックなどの角質ケア、毛穴ケアは控えましょう。

ビニール肌は角層が薄くなっている状態にあるため、これ以上の角質・毛穴ケアを行うと、肌に必要な角質まで剥がしてしまうおそれがあります。

しばらくはスペシャルケアをお休みし、クレンジングと洗顔だけで汚れを落としましょう。

【対処法2】肌への摩擦となる行為は避ける

角層が薄くなり、肌のバリア機能が低下しているビニール肌は、摩擦などの刺激に弱い状態にあります。肌の状態が元に戻るまでは、肌への摩擦となる行為は避けましょう。

下記のような行為は肌への摩擦となるため、控えるのがおすすめです。

・マッサージ
・美顔ローラーの使用
・スキンケア時のコットンの使用
・パッティング など

【対処法3】しっかりと保湿する

角層が薄くなっているビニール肌は、乾燥しやすく、バリア機能の低下による肌荒れなどのトラブルが起きやすい状態です。肌をしっかりと保湿して、バリア機能のサポートをしましょう。

下記のような保湿成分が配合されたスキンケア用品を使用すると、肌のうるおいをキープしやすくなります。

・ヒアルロン酸
・セラミド
・コラーゲン
・アミノ酸類
・スクワラン
・グリセリン
・ヘパリン類似物質 など

【対処法4】UV対策をする

バリア機能が低下している状態のビニール肌で紫外線を浴びると、シミや赤み、シワなどのトラブルが発生しやすくなります。UV対策をしっかりと行って、紫外線の影響から肌を守りましょう。

ここでは、ビニール肌向けのUV対策を紹介します。

「紫外線散乱剤」を含むもの選ぶ

日やけ止めを選ぶときは、ノンケミカルである「紫外散乱剤」配合のものが肌に負担となりにくくおすすめです。

必要に応じてウォータープルーフのものを使用する

ビニール肌の方は、クレンジング不要で落とせるような肌にやさしい日やけ止めを使用するのがおすすめですが、シーンによってはウォータープルーフのものも使用しましょう。例えば、炎天下でのレジャーや外でのスポーツを楽しむ場合などです。

また、日やけ止めは汗で流れたり、摩擦によってヨレたりすることも考えられるため、こまめな塗り直しが必要です。

塗り直しについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
日やけ止めは「こまめに塗り直し」が鉄則!タイミング&テクを解説

【対処法5】 落としやすさを考えてメイクする

落ちにくいメイクはメイク直しが不要などのメリットがあるものの、洗浄力が強いクレンジングを使用する必要があり、肌に負担となることが考えられます。

ビニール肌の状態が続いている間は、落としやすいメイクを意識するとよいでしょう。そうすれば、洗浄力が強いクレンジングをしなくても、簡単にメイクを落とせます。

ビニール肌をケアするにはインナーケアも重要

ビニール肌をケアするには、外側からのケアに加えて内側から肌質改善を目指すことも大切です。日々の生活で意識したいインナーケアを紹介します。

バランスのよい食事をとる

健康な肌づくりには栄養バランスのよい食事が欠かせません。特に、肌のうるおいを保ち、肌のターンオーバーの周期を整えるのに役立つ栄養素はしっかりと摂りましょう。

積極的に摂りたい栄養素は下記のとおりです。

・タンパク質:肉、魚、卵、牛乳、乳製品、大豆、大豆製品などに含まれる
・ビタミンA:緑黄色野菜、卵、チーズなどに含まれる
・ビタミンB群:豚肉、納豆、大豆、卵、レバー、マグロ、カツオなどに含まれる
・ビタミンC:ブロッコリー、キャベツ、パプリカ、キウイ、レモンなどに含まれる
・ビタミンE:アボカド、カボチャなどに含まれる
・必須脂肪酸:肉、魚、クルミ、ゴマなどに含まれる

質のよい睡眠を取る

肌細胞の修復を促し、肌にうるおいやハリを与えるのに必要な成長ホルモンは、入眠直後の深い眠りに入ったタイミングに多く分泌されるといわれています。

眠りが浅かったり、睡眠不足だったりすると、成長ホルモンの分泌が不十分となり、肌のコンディションが低下してしまうでしょう。

ビニール肌の改善には睡眠をしっかりととること、また質のよい睡眠をとることが欠かせません。

適度な運動をする

運動も全身の血流を促して、肌のターンオーバーの周期を整えるのに役立ちます。ウォーキングやジョギング、水泳など続けられそうなものを選んで、定期的に運動しましょう。

運動で汗をかくと、気分もリフレッシュされてストレス解消にもつながります。

まとめ

角質ケアや毛穴ケア、過度な顔剃り、洗浄力が強いクレンジングや洗顔料を使用する、肌をこするなどのケアがビニール肌の原因となります。

思い当たる点がある方は、今からスキンケアを見直してビニール肌をケアしましょう。同時に、栄養バランスのよい食事や適度な運動、質の高い睡眠を意識して、内側からのケアも行うようおすすめします。

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