適切な肌の水分量は20~30%!水分量を高める5つの方法を解説

皮膚の構造は、外側から「表皮」「真皮」「皮下組織」の3層で構成されています。中でも表皮は4層(※)から成り立っています。 肌の水分量とは、表皮からもっとも外側にある「角層」の水分量のことです。理想的な水分量を保つことで肌の明るさ、ツヤ、ハリ、キメが整います。そこで今回は、健康的な肌の状態や、肌の水分量を高める5つの方法を紹介します。 ※手のひらと足の裏は、透明層を含めた5層


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健康的な肌の水分量は20~30%といわれている

肌は外気の影響を受けやすく、乾燥により水分量が減少するため、肌の状態に応じて数値は常に変動します。

肌の水分量を随時知りたい場合は、ネットで購入できる水分測定器や、水分測定アプリで確認できます。

・水分測定器・・・肌の水分量や皮脂量を調べる機器のことです。肌の状態が測定器を通して可視化できます。

・水分測定アプリ・・・専用アプリをインストールしたあと、スマートフォンのイヤホンジャックに測定器を装着して、肌の水分量を測定できます。

自分の肌の水分量を測定することで、適切な対策を判断しやすいです。また、測定結果を記録しておけば、肌の水分量の推移が見られるようになり、よりスキンケアへの関心が高まるでしょう。

水分量が20~30%なら健康的な肌状態

肌の水分量が20~30%の範囲内であれば、肌が健康的な状態といえます。うるおいが保たれている肌は、ツヤとハリがありキメも整っています。常に数値を保てるよう目指しましょう。

水分量が20~30%を下回ると肌トラブルが起きやすい

肌の水分量が20~30%以下になると、肌トラブルが起きやすくなるため、注意が必要です。肌の水分量が不足している状態では、乾燥小じわやくすみ、シミが起きやすくなります。キメも粗くなり、カサつきがみられることもあるようです。

乾燥した状態を放置すると、エアコンや紫外線などの外部刺激を受けやすくなってしまいます。肌に負担がかかり、炎症が起こることにもなりかねないため気をつけましょう。赤みやかゆみなどに悩まされる方もいるため、適正な肌の水分量を維持して、肌のうるおいを保つことが重要です。

肌の水分量が低下する原因は“肌バリア”

肌の水分量が低下する主な原因は、肌バリアです。ここからは、基本的な肌バリアの概要とバリア機能が低下する理由について解説します。

肌バリアとは

肌バリアとは、角質層が持つ肌の保護的役割を持つ機能のことです。さまざまな外的要因から皮膚の水分が失われるのを防いでくれます。肌バリアが正常であれば、肌の水分を維持できます。

しかし、肌バリアが低下していると皮脂膜の働きが弱まり、乾燥して肌荒れが起こりやすくなってしまうため注意が必要です。

肌バリアが低下する理由

肌バリアの低下により、肌の水分が保てなくなると乾燥しやすくなったり、肌トラブルを起こしやすくなったりします。肌バリアが低下する主な理由は、以下のとおりです。

肌のターンオーバーの周期の乱れ

ストレスや生活習慣の乱れによって、肌のターンオーバーの周期が崩れやすくなります。肌バリアが正常な皮膚は、新陳代謝が促されて細胞の入れ替わりもスムーズです。

しかし、肌のターンオーバーの周期が早すぎると、角質が未熟なまま形成されるようになり、肌の水分量を維持する力が弱まって乾燥しやすくなってしまうのです。

空気の乾燥

長時間冷暖房を使用していると、空気が乾燥しやすくなります。肌の水分も蒸発しやすくなり、肌バリアの低下につながります。

紫外線によるダメージ

紫外線を繰り返し浴び続けることで、肌のターンオーバーの周期が乱れる原因になりかねません。紫外線の影響を受けると肌バリアが低下し、水分を保持できなくなります。

肌への負担が大きいスキンケア方法

肌への摩擦は、肌バリアが低下する原因のひとつです。タオルでゴシゴシ洗ったり、熱いシャワーで洗顔料を洗い流したりすると、肌に必要な皮脂が失われてしまいます。

加齢

加齢とともに皮脂の分泌量も減少します。水分やセラミドなどの細胞間脂質や天然保湿因子(NMF)が減少することで、肌バリアも低下しやすくなるのです。

肌の水分量を高める5つの方法

肌の水分量を高めるためにおすすめしたい、5つの方法を紹介します。生活習慣を見直して、うるおいのある肌を目指しましょう。

適切なスキンケアをする

適切なスキンケアの積み重ねで、健康的な肌に近づくことができます。スキンケアのポイントは「きちんと汚れを落とす」「しっかり保湿する」のふたつです。

洗顔時は、洗顔料を泡立ててからたっぷりの泡で丁寧に洗いましょう。顔全体を泡で転がすようにして、肌を摩擦しないことが大切です。

洗顔後は肌が乾燥しやすい状態なので、すぐに保湿ケアをしましょう。保湿方法は、以下の記事でご紹介しています。

保湿ケアで乾燥肌対策!正しい保湿方法とおすすめアイテム

シーボン「フェイシャリストシリーズ」は本来の美しい肌へ導き、みずみずしさやうるおいに満ちた肌を目指せるベーシックケアシリーズです。

クレンジングや洗顔料のタイプが複数あり、スッキリした洗い上がりやしっとりした洗い上がりなど、好みの使用感や肌状態に応じて選べます。化粧水や乳液、保湿クリームと合わせたライン使いで、みずみずしくうるおいに満ちた肌を目指せます。

紫外線対策をする

紫外線を浴び続けると、肌に負担がかかり炎症が起こりやすくなります。また、肌バリアが低下すると乾燥肌をまねいてしまいます。紫外線は季節を問わず降り注がれているため、日ごろから紫外線対策を行うことが重要です。

日やけ止めを塗ったり、UVカットの日傘や帽子を活用したりしながら紫外線から肌を守り、肌の水分量を保ちましょう。

バランスの良い食事を心がける

肌のターンオーバーの周期を整えるために、バランスの良い食事を心がけましょう。肌に必要な栄養が満たされていると、肌バリアが正常に働き、肌の調子が良くなります。

特に、たんぱく質やビタミン・ミネラルなどを積極的に摂りましょう。たんぱく質は、肉や魚、卵や大豆類などに多く含まれていて、肌のハリや弾力を保つコラーゲンを生成する働きがあります。

野菜や果物などに多く含まれるビタミンやミネラルも、健やかな肌を保つために欠かせない栄養素です。さまざまな食材から必要な栄養を補い、美肌を目指しましょう。

質の良い睡眠をとる

就寝中に分泌される成長ホルモンには、肌のターンオーバーの周期を整える働きがあります。特に、入眠後2~3時間は成長ホルモンの分泌が高まる時間帯です。肌を健やかに保つために、良質な睡眠を心がけましょう。

睡眠の質を高めるためのポイントは、以下のとおりです。

・就寝前はスマートフォンやテレビを見ない
・空調や寝具を調整して快適な環境に整える
・就寝前にカフェインやアルコールを摂らない

定期的に水分を摂取する

肌のうるおいを保つためには、水分補給も重要です。食事から約1リットルの水分が摂れるので、飲料水から約1.2リットルを目安に水分摂取をしましょう。

こまめに水分補給することで、肌の水分量を保ちやすくなります。起床後や運動・入浴の前後などのタイミングに水分補給すると良いでしょう。寝ている間も肌は乾燥しやすい状況なので、就寝前にコップ1杯の水分を摂ることをおすすめします。

まとめ

理想的な肌の水分量は20~30%です。肌バリアが低下すると肌が乾燥しやすくなってしまいます。肌が乾燥する原因には、「肌のターンオーバーの周期の乱れ」「空気の乾燥」「紫外線によるダメージ」「間違ったスキンケア方法」「加齢」などが挙げられます。

肌の水分量を保つために、スキンケア方法を見直したり、紫外線対策をしたり、栄養バランスの良い食事を心がけるなど、普段から意識することが大切です。