日やけ止めで肌が白くなってしまう原因

日やけ止めを塗って肌が白くなってしまう原因として、日やけ止めに含まれる成分や使い方が影響している可能性があります。まずは、日やけ止めが白浮きしてしまう原因をみていきましょう。
日やけ止めに紫外線散乱剤が含まれているため
日やけ止めを塗ったときに肌が白く見える原因のひとつが、紫外線散乱剤による白浮きです。日やけ止めの成分には、紫外線を肌表面から物理的に跳ね返す「紫外線散乱剤」と、紫外線を吸収して無害な熱エネルギーなどに変える「紫外線吸収剤」の2種類があります。
なかでも紫外線散乱剤は、酸化チタンや酸化亜鉛などの白い粉末状の微粒子で構成されており、これが肌表面に均等に塗れていない場合、白浮きして見えやすくなります。
また、紫外線散乱剤には太陽の光を反射する性質があるため、肌が白く光って見えることもあります。紫外線防止効果は期待できますが、自然な仕上がりにするには、日やけ止めを丁寧に塗ることが大切です。
日やけ止めが肌の上で他の化粧品と混ざってしまっているため
日やけ止めを塗った後に下地やファンデーションを重ねると、成分同士が肌の上で混ざり合い、白浮きしてしまう可能性があります。特に、紫外線散乱剤を含む日やけ止めは、他の化粧品との相性が悪いと、白く光って見える場合があります。
さらに、メイクする際に重ねるアイテムが多くなり過ぎると、肌表面に厚みが出て、白浮きが目立ちやすくなるため注意が必要です。
ファンデーションや化粧下地を日やけ止めと併用する際は、使用量を控えめにし、しっかり肌になじませることで自然な仕上がりにつながります。
日やけ止めを塗る際にムラができてしまっているため
日やけ止めを急いで塗ったり、適当に伸ばしてしまったりすると、肌表面にムラができてしまい、部分的に白く浮いて見えることがあります。
紫外線散乱剤を多く含むタイプは、均一に伸ばさないと白さが目立ちやすく、化粧下地やファンデーションとの一体感も損なわれてしまいます。こうしたムラができると、肌のトーンにばらつきが出てしまい、メイクの仕上がりが不自然になってしまう原因になりかねません。
少量ずつ手に取り出してから、肌全体に均一になじませ、白浮きを防ぎながらナチュラルな仕上がりを目指しましょう。
白くなりにくい日やけ止めの選び方

日やけ止めを塗ったときの白浮きが気になる方は、成分や使用感に注目して選ぶことが大切です。ここでは、白浮きしづらい日やけ止めを選ぶポイントを2つ紹介します。
紫外線吸収剤が入っている日やけ止めを選ぶ
白浮きしにくい日やけ止めを選びたい方は、紫外線吸収剤入りのものをチェックしてみましょう。紫外線吸収剤は、紫外線を肌の表面で吸収し、熱などの無害なエネルギーに変換して放出する働きがあります。
また、紫外線散乱剤のように白い粉末状のものを使用していないため、白浮きが起こりにくいのがポイントです。ただし、人によっては成分が刺激となる場合もあるため注意が必要です。
使用前に腕の内側など、目立たない部分で試してから、自分の肌に合っているか確認しましょう。肌に異常が見られなければ、肌全体に使用することをおすすめします。
日やけ止めのテクスチャーで選ぶ
日やけ止めを選ぶ際は、白浮きしにくいだけでなく、テクスチャーにも注目しましょう。軽やかでみずみずしい使用感のものは、肌になじませやすく、厚塗り感が出にくいため白浮きを防ぐ効果が期待できます。
特に、ジェルタイプやリキッドタイプの日やけ止めは伸びがよく、均一に塗布できるので、肌の色や質感がいつもと変わらない状態を保てるのがポイントです。
ムラなく塗ることで自然な仕上がりになりやすいため、日やけ止めを塗布して白さが気になる方は、軽いテクスチャーのものを選ぶのもおすすめです。
日やけ止めで白くならないための塗り方

日やけ止めを塗布した後の白浮きを防ぐには、選び方だけでなく塗り方にもコツがあります。ここでは、肌になじみやすく白さを目立たせない塗り方を紹介します。
1.肌を保湿する
日やけ止めのノリをよくし、白浮きを防ぐために、しっかりと肌を保湿しておきましょう。肌が乾燥した状態のまま日やけ止めを塗ると、ムラになりやすく、白さが目立つ原因になりかねません。
そのため、洗顔や入浴の後は、まず肌を清潔にしてから、化粧水などで肌にうるおいを与えましょう。保湿ケアを終えた後は、すぐに日やけ止めを塗らずに数分ほど時間をおくことで、より肌になじみやすくなります。
このひと手間が日やけ止めを塗った後の仕上がりをよくし、肌が白く見えるのを抑えてくれます。
2.適量の日やけ止めを少しずつ塗る
肌が白浮きしないようにするには、日やけ止めの量と塗り方に工夫が必要です。一度にたくさんの量を塗ろうとするとムラになりやすく、白く見える原因になります。
手のひらに、コインまたは豆粒大の量の日やけ止めを出し、手の温度で少し温めてから使うと、肌にスムーズになじみ、白浮きしにくくなります。
顔や体に塗るときは、一か所にまとめてのせるのではなく、複数のポイントに分け、指の腹で円を描くようにやさしく伸ばしましょう。少量ずつ均一に塗ることで、厚塗りにならず、白さが目立ちにくい自然な仕上がりを保てます。
3.日やけ止めを肌に密着させる
日やけ止めを塗り終えたら、仕上げに肌へしっかり密着させるステップを加えましょう。肌表面を軽くなでるだけでなく、指の腹でやさしく押さえるようになじませると、皮膚の凹凸や毛穴の周り、細かいシワの部分まで均一に密着させることができます。
特に、目元や小鼻の周りなどは凹みが多く、ムラになりやすい部分なので、指先やスポンジの角などで丁寧に塗るのがポイントです。仕上げにフェイスパウダーを重ねると、さらっとした質感が続き、白浮きだけでなくベタつきも抑えられます。
日やけ止めに関するよくある疑問
日やけ止めは毎日の紫外線対策に欠かせないアイテムですが、正しい使い方や疑問点をそのままにしている方も少なくありません。ここでは、日やけ止めに関するよくある疑問について、わかりやすく解説します。
日やけ止めは塗り直しが必要って本当?
朝に一度日やけ止めを塗っただけでは、時間の経過とともに効果が徐々に薄れてしまうため、紫外線をしっかりと防ぐことはできません。
日やけ止めの効果を維持するためには、2~3時間おきに塗り直す必要があります。ただし、汗をかいたり水に濡れたりした後は、日やけ止めが落ちてしまうため、目安時間に関わらずこまめに塗り直すことが大切です。
日やけ止めの塗り直し方やポイントについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
「日やけ止めは「こまめな塗り直し」が必須!タイミングや効果を高めるテクを解説」
日やけ止めと化粧下地はどちらが先?
日やけ止めは、スキンケアの仕上げに使用して、その上から化粧下地を重ねるのが正しい順番です。この順番を守ることで、日やけ止めの成分が肌に密着し、紫外線をしっかりと防げるのです。
一方、化粧下地を先に塗った場合、日やけ止めがうまく肌になじまず、膜が形成できずに効果が発揮されにくくなる可能性もあります。そのため、メイク前は以下の手順を意識しましょう。
ステップ1.日やけ止めを塗る
ステップ2.化粧下地を肌になじませる
ステップ3.ファンデーションで肌を整える
日やけ止めと化粧下地の順番について詳しく知りたい方はこちらで詳しく解説しています。
「日やけ止めと下地、どっちから使うべき?日やけ止めの適切な塗り方も紹介」
日やけ止めだけ塗っていてもクレンジングは必要?
メイクをしていなくても、日やけ止めを使用した日はクレンジングが必要です。多くの日やけ止めには油分や日やけ止め特有の成分が含まれており、水や洗顔料だけでは十分に落としきれないことがあります。
これらの成分が肌に残ると、肌荒れや吹き出物などの肌トラブルの原因になります。健やかな肌を維持するためにも、クレンジングでしっかりと日やけ止めを落とし、肌を清潔に保ちましょう。
日やけ止めの適切なクレンジング方法を詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
「日やけ止めにクレンジングは必要?適切な落とし方やおすすめのタイプ」
まとめ
日やけ止めを塗った後に肌が白く見えるのは、紫外線散乱剤を含む日やけ止めを使用したり、ほかの化粧品と混ざってしまったり、均一に塗れていなかったり、といったことが原因だと考えられます。
白浮きが気になるときは、配合成分やテクスチャーをチェックし、自分の肌になじみやすいものを選ぶことが大切です。また、日やけ止めの塗り方も工夫しながら、肌への負担を最小限に抑えつつ、効果的に使えるよう見直してみましょう。



