顔の脂が急に増えた…..主な原因や今すぐ始められる対策

「顔の脂が急に増えた気がする」「ベタつきやテカリでメイクが台無しに……」そんな悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。皮脂の分泌量が多いと化粧ノリが悪くなったり、化粧崩れが起きたりすることもあります。今回は、顔の脂が急に増える原因と、その対処法について解説します。


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顔の脂が急に増える原因

顔の脂が急に増える原因はいくつか考えられます。ここでは、代表的なものを解説します。

【原因1】ホルモンバランスの乱れ

顔の脂が増える原因として、ホルモンバランスの乱れがあげられます。特にホルモンバランスの乱れが現れやすい生理前や思春期は、皮脂の分泌を活性化させるホルモンが増加するため、肌荒れに悩む方が多いです。

また、思春期には、筋肉や骨を成長させるテストステロンという男性ホルモンが男女ともに分泌されます。テストステロンには、顔の皮脂を増加させるはたらきがあるため、特に中高生や20代の人は顔のベタつきが気になりやすいといえます。

この他にも、疲労や睡眠不足、無理なダイエットなどもホルモンバランスが乱れる原因です。これらは皮脂の過剰分泌だけでなく、脳や自律神経の機能低下につながるおそれもあるため注意が必要です。

【原因2】間違ったスキンケア

間違ったスキンケアは、皮脂の過剰分泌を促進させてしまう可能性があります。下記のような行為は、肌に刺激を与えて皮脂の分泌を活性化させる原因になりやすいです。

・1日に何度も洗顔をしている
・熱いお湯で顔を洗う
・紫外線対策を行っていない
・クレンジングや洗顔時に強く肌をこすっている
・頻繁にあぶらとり紙を使用している
・ピーリングをしすぎている
・パッティングで肌をたたいている

洗顔のしすぎや、洗浄力の強い洗顔料を使用するなど、皮脂を過剰にとるスキンケアには要注意です。必要な皮脂まで取り除いてしまい、肌の防御反応が働いてかえって皮脂の分泌が活発になります。

また脂っぽさを改善しようとして保湿をしないでおくと、肌は水分不足になります。水分不足は乾燥を招くので、結果として肌を守ろうと皮脂を多く分泌するはたらきが強まってしまいます。

【原因3】生活習慣の乱れ

皮脂の過剰分泌には、食事や睡眠などの生活習慣も影響しています。

油分の多いスナック菓子や揚げ物などを多く摂取すると、皮脂が分泌されやすくなります。ビタミンやミネラルが不足した糖分の多い食事ばかり摂っていると、肌のターンオーバーの周期が乱れ、肌荒れにもつながりやすいです。

また睡眠の質が悪かったり、寝不足だったりするとホルモンバランスが乱れ、肌環境が悪化します。睡眠不足や心的ストレスにより交感神経が優位になると、皮脂分泌が促進されやすくなり、脂性肌を引き起こす可能性があります。

【原因4】季節や環境の影響

顔の皮脂が多く出るのは、季節や環境の影響も大きいです。特に皮脂の量が増加しやすい春から夏にかけては、顔のテカリやベタつきが気になりやすくなります。

また、冷暖房の風は肌の乾燥につながるため、注意が必要です。乾燥によるダメージから肌を守ろうとして、皮脂の分泌量が盛んになります。

紫外線によるダメージも皮脂の過剰分泌の原因です。紫外線を多く浴びると肌のバリア機能が低下するため、水分を肌の内部に留めることが困難になるからです。

顔の脂が急に増えたときのスキンケア方法

ここからは、顔の脂が急に増えたときのスキンケア方法を紹介します。

【ステップ1】もっちり泡で短時間で洗い上げる

洗顔の際は、もっちりとした濃密な泡をつくり、短時間で洗顔することが重要です。

洗顔料を泡立てずに使用すると、摩擦が起こって肌に負担をかけることになります。しっかり泡立てた弾力のある泡は、手と顔の間でクッションの役割を果たすため、摩擦を抑えて洗顔できるのです。

顔に泡をのせたら、やさしく押し当てるようにしながら20~30秒を目安に洗いましょう。洗顔の時間が長すぎると、肌の負担や乾燥の原因になります。

洗顔後は、30~32℃くらいのぬるま湯でやさしくすすぎます。お湯の温度が高いと、必要な皮脂まで洗い流してしまうため気を付けましょう。最後は吸水性のあるタオルを使い、こすらず丁寧に水分をふきとります。

より詳しい洗顔方法を知りたい方は、下記の記事も参考にしてください。

洗顔の上手な泡立て方とは?適切な洗顔方法やNG例を紹介

【ステップ2】しっかり保湿をする

洗顔後は、しっかり保湿をしましょう。保湿成分で肌内部の水分量をアップさせ、油分で水分の蒸発を防ぐことで皮脂の過剰分泌を抑えられます。

化粧水で水分をたっぷり補給して肌になじませたあとは、乳液やクリームでフタをしましょう。乳液は油分が多いため、手のひらに乗せて少し温めたあとに塗布するのがおすすめです。

ただし過剰な保湿もテカリやベタつきにつながるため、自分に合った保湿の目安を把握しておくことが重要です。スキンケアをした翌朝に手のひらを顔に当て、一瞬ピタッとくっついて離れるくらいがベストな状態です。

もしも鼻のまわりやあごなどのテカリが気になる場合は、皮脂が過剰に出ている可能性があります。多めの化粧水で肌に水分をしっかり入れ、乳液やクリームは薄塗りにするなどの調整をすると良いでしょう。

ベタつきが気になる夏の保湿ケアについて知りたい方は、下記の記事も参考にしてください。

夏のスキンケアは保湿が大切!ベタつくときの対処法やおすすめ成分

【ステップ3】万全な紫外線対策を行う

紫外線を浴びると肌のバリア機能が低下し、皮脂の分泌量が増加します。皮脂腺が刺激されて余分な皮脂の分泌が促されてしまうためです。

外出する際は日やけ止めを必ず塗り、日傘やサングラスを利用して紫外線からのダメージを避けましょう。また紫外線は曇りの日も降り注いでいるため、1年中紫外線対策をすることが重要です。

もしも日やけをしてしまった場合は、タオルやハンカチで保冷剤を包み、日やけした箇所を冷やします。肌が冷えてほてりが治まったら、しっかりと保湿をして、乾燥から肌を保護しましょう。

紫外線対策についてより詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてください。

【基礎講座】紫外線のダメージから肌を守る!正しい防御方法

顔の脂が急に増えた場合は生活習慣を見直そう

顔の脂が急に増えたときは、スキンケアに加え、生活習慣を見直すことも大切です。下記の項目で、生活習慣を見直す上でのポイントを紹介しているので、参考にしてください。

栄養バランスのよい食事をとる

皮脂の過剰分泌を抑えるために、栄養バランスのよい食事を摂りましょう。脂性肌には、ビタミンB1・B2・C、パントテン酸などの栄養素が含まれた食材がおすすめです。

・ビタミンB1:豚肉、赤身肉、ほうれん草 など
・ビタミンB2:レバー全般、卵、納豆 など
・ビタミンC:ブロッコリー、パプリカ、さつまいも など
・パントテン酸:鶏レバー、牛乳、たらこ など

ビタミンB1やビタミンB2には、皮膚の分泌量をコントロールする効果があり、健康な肌をサポートしてくれます。また皮膚の細胞を酸化から守り、肌荒れを予防するビタミンCもおすすめです。

パントテン酸は、炭水化物や脂質、タンパク質の代謝を促進させる栄養素です。さまざまな食品に含まれており、ストレスを和らげるホルモンの生成にも関わっています。

飲酒や喫煙を減らす

飲酒や喫煙は、皮脂の分泌量を増加させる原因にもなります。肌表面にタバコの煙が付くと、皮膚を守るために肌は皮脂分泌を促そうとします。加えて喫煙は、肌の美しさをキープするビタミンCを多く消費するため、肌そのものに悪い影響を与えてしまうのです。

また、糖分が多く含まれる酎ハイやビール、カクテルなどを飲みすぎると、皮脂の過剰分泌を促します。お酒には利尿作用の強いものが多いため、体の水分を必要以上に奪い、乾燥によって皮脂の過剰分泌を招くこともあります。

飲酒や喫煙などの習慣はストレスが原因であることも多いため、リフレッシュできる時間を設けたり、ストレスを発散できる趣味を見つけたりすることが大切です。

睡眠の質を高める

健康的な肌状態をキープするためには、睡眠の質を高めることも重要です。睡眠不足はホルモンバランスの乱れを引き起こすため、皮脂の分泌バランスも崩れてしまいます。

また寝不足の状態になると、緊張状態を生み出す交感神経が活発に働くようになります。交感神経は男性ホルモンを活発にさせるため、皮脂の分泌量が増加して顔のテカリやベタつきにつながるのです。

入眠してから3時間後に多く分泌される成長ホルモンは、肌のターンオーバーの周期を促進させます。この時間に深く眠ることができれば、睡眠の質を向上でき、肌の健康状態を保つことにもつながるでしょう。

寝る前のスマートフォンやPCは睡眠に悪影響を及ぼすため、就寝の1時間前には操作しないようにしましょう。また、食べ物の消化活動が活発な状態で眠ると睡眠の質が悪くなるため、就寝の3時間前には夕食を済ませることが大切です。

まとめ

皮脂の過剰分泌は、ホルモンバランスの乱れや間違ったスキンケアなどが原因です。顔のベタつきが気になる方は、毎日の保湿や紫外線対策はもちろん、適切な生活習慣を心がけて美しい肌を目指しましょう。